ロマフェリの開発日誌に興味を持っていただきまして、ありがとうございます。2回目の開発日誌では1回目とは違った視点で学んだ点に対してさらに深く取り上げていきたいと思います。

毎回、良いものをお届けしたいと思っているので、今回のテーマについても何を取り上げるか話し合いながら少し悩みました。でも、話し合いの中でLilioが現在の情報の要であるインターネットの世界で、市場に溢れている沢山の種類のゲームの中からどのようにすればうまくロマフェリを目立たせることができるのか等を考えさせてくれました。今回は話し合いの中に出てきたこちらの質問についての答えを特に考えていければ良いなと思いました:そういった沢山のゲームの中から、どうすればユーザーの方々にロマフェリに興味を持っていただけますか?

ですが、その質問に答えるために、まず、私たちのゲームのどこが面白いのか、同じようなジャンルのゲームとどう違うのかを把握した方が良いと思うので、今回の開発日誌でそれについてお話ししてみたいと思います。

ゲーム性の高いゲームを作ることがどこまで重要なのか?

「ゲーム性」とはゲーム独自の要素、つまり映画や小説等との他の娯楽作品との違いのことです。インタラクティブ性等、ゲームでしか経験しない面白さということです。キャラクターを移動させたり、パラメーターを上げたり、レベルアップしたりする等の要素はすべて「ゲーム性」に繋がっています。ゲームのジャンルによってどのようなゲーム性が出てくるのかは大きく変わります。

キャラクターイメージ
乙女ゲームでは攻略キャラクターとのラブストーリーを楽しむことがメイン

たとえば、ロマフェリのジャンルは「乙女ゲーム」となります。「乙女ゲーム」という言葉を聞いたことがないという人もいるのではないかなと思いますが、簡単に説明すると主人公キャラクターが女性であり、ゲーム内に出てくるキャラクターとの恋愛が楽しめるジャンルのことです。

日本ではこの乙女ゲームが多く作られており、今も様々なハードで遊べるジャンルのゲームとなっています。ただ、多くのゲームがテキストアドベンチャーを中心とした作品となっており、ゲーム性よりは恋愛要素・キャラクターとのストーリーを楽しむものが重視されているために、ゲーム紹介文等も全てストーリー・キャラクターについて・好感度の上げ方について……主にこの3点のみで終わっているものが多いことに気が付きました。

ですが、私たちは開発者だけでなく、ゲームをプレイするユーザーでもあるので、そちらの視点で見るとそれだけではゲームの面白さや魅力が伝わりにくいのではないかと、どうしてもそんな疑問が頭を過ります。そして、プレイした時に気が付ける面白い要素があるゲームならば、もっとプレイする前にも興味を持てるきっかけとなるゲームのユニークな機能等を紹介した方が良いのではないでしょうか?プレイヤーの視点から見ると、市場の中でもそういった要素が目立つゲームを探しているため、何か面白そうな要素のあるゲームの方が気になってしまい、つい見てしまいます。つまり、沢山の注目を集められます。

そう感じるのは、私たちが普段テキストアドベンチャーゲームだけではなく、多くのゲームに興味を持っている理由にもなるかもしれません。特にアクションや戦略ゲームをプレイしているので、ゲームの紹介文等ではメインの操作性以外(乙女ゲームの場合はテキストを読み進める方法や好感度を上げる方法)にも特徴的なものについて触れている部分がなければ中々興味を持てないことがあるので……

正直に言うと、ロマフェリもストーリーやキャラクターについての紹介文以外に触れておかないとこのままではありがちな乙女ゲームとして埋もれてしまうのではと危惧しており今回のブログでゲーム性について紹介できればと思っています。勿論、他の乙女ゲームと同じように出てくるキャラクターが魅力的、世界観が魅力的、それはロマフェリについても伝えたい重要な点となっています。ですが、ロマフェリはそれだけではありませんので、紹介文だけでは伝わりきらない面白さにも(もちろん自分で見つけてほしい部分もあるので全てには触れませんが)以降の文章で触れていきたいと思います。

ジャンルを混ぜる利点に対する検討

ロマフェリには多くの乙女ゲームに出てくる恋愛サイドストーリーへ繋がるシナリオより、他の要素の面白さをつけたいと思っています。前回の記事でも「シンプルなノベルゲームをよりゲーム性を高めたものにするための要素」について話しましたが、私たちにとってそれはテキストアドベンチャーゲーム以外の要素から何かのプラスアルファの面白さを付加するという意味でした。シミュレーションゲームや育成ゲームと呼ばれるジャンルはノベルゲームと相性がいいので、ロマフェリにもその要素も入れてみました。

勿論、ロマフェリのゲーム性を高める方法はまだまだ沢山あります。(特に洋物のアドベンチャーゲームで)最も人気のある要素は「クイックタイムイベント」(QTE)です。QTEはゲーム中に突然コマンドの入力をするという要素ですが、コマンド入力を受け付ける時間に制限時間が設けられており、その短い期間に緊張状態で様々なコマンドを入力することになります。失敗するとストーリーが分岐するかゲームオーバーになるか等の結果があるので、開発者がそれを利用することで簡単にプレイヤーをゲームに参加させることができます。ただ、QTEは正確に実装するのが非常に難しくて……また、そういった要素で没入感のあるストーリーを味わえるのは好きでも、操作が難しいゲームにあまり興味がない方にとってはゲームの魅力を少なくする恐れもあります。将来的に開発していく別のゲームでならばQTEのような難しい操作を絶対に使わない!とは言えませんが、今回の開発ビジョンには合わないと皆が判断しました。よって、ロマフェリは操作が難しいゲームはちょっと……と危惧している方にも安心してプレイしていただけると感じています!

教育要素で戦略性を高める

プレイヤーが主人公になるという基本コンセプトがあったので、プレイヤー自身がゲーム内で自分を育て、その実力を試していけるという要素が自然と思い浮かびました。また、プレイヤーにより主人公を成長させたいという気持ちを持たせるために、こういった教育システムをストーリーの主要な部分にしました。

楽しい緊迫感を作るのにゲーム期間も割と短く設定して、時間の使い方を戦略的に考えながら目標を達成していくことができるようになっています。理想的には、自分でどのように主人公を成長させ、能力を伸ばしていくのか、そのためにスケジュールをどのようにうまく管理するのかを挑戦し、主人公を成長させる教育部分とゲーム世界の他の要素も味わってプレイヤーのみなさんに楽しんでいただきたいと思っています。

学習項目選択画面
能力を伸ばすためにあなたが学習項目を自由に選べる

また、能力を伸ばす際にも、何から手を付ければ良いのか悩む方もいらっしゃると思います。そういう人のためにも、また自分の実力を試していきたい人のためにも、ゲーム内で定期テストのようなものが行われるので最初はそれをクリアすることを目標にプレイしていただければと思います。勿論、最終目標はお屋敷の跡継ぎになることですが……自らそれを拒むのであればその限りではないと思います。それもまたロマフェリの楽しみの一つだと考えています!

選択肢に意味を付加させたい

乙女ゲーム及びアドベンチャージャンルに含まれている多くのゲームはどこに移動するのか、何を言うのか、誰と話すのか等のプレイヤーの選択を中心に作られています。でも、乙女ゲームはゲーム中に発生する選択肢もキャラクターとの好感度を上げる目的のために用意されているものが多く、プレイヤー(またはプレイヤーが創造しているキャラクター)の意思が反映されないものが多いです。

アドベンチャーゲームは2,3,4回……等と繰り返しプレイしないと選択できない選択肢も出てくるので、私たちはキャラクターを中心とした好感度を上げるための典型的なセリフ中心の選択肢だけではロマフェリの面白さを引き出すには少し物足りないのではないかなと感じました。それだけではなく、ゲーム内の些細な選択肢にも何かの方法で意味をつけてみたいと思いました。勿論、意見などを言った時に同意してくれるキャラクターの好感度が変わることもあるでしょう。ですが、それだけではありません。自分の判断によって主人公と周りにいる人に微妙な影響を与えることもあれば明確な影響も与えるので、各ストーリーがどう展開されていくのか、楽しみにしていてください。

特性の表示
特性システムでは自分はどんな人になるのか?それでどんな道が開くのか?という戦略性が出てくる

実は、簡潔で魅力的なストーリーもあり、しかもすべての選択肢に意味がついているゲームを開発するのはものすごく大変です。シナリオの分割が出てくると大勢のプレイヤーが見ない可能性のあるコンテンツも書く必要も出てきて、ゲームのEDに影響が全くない「フレーバーテキスト」のみのマイナーな選択肢がありすぎると選択肢全体的に意味がないと感じさせてしまう恐れがあります。その問題を避ける方法の1点として(上記の画面に出ている)「特性」システムを導入してみました。

このシステムはプレイヤーがプレイ中に発生した選択に対して判断を行い、主人公の態度・価値観・考え方を成長させていきます。このような選択肢が影響してくるものについて全て紹介することはできませんが、基本的に選んだ選択肢による大きなペナルティはなく、プレイヤーの選択を反映するものとなるので自由に選んでいただき、一度EDを見た後もまた別の選択(自分の性格と真逆のものでも面白いかもしれませんね!)でプレイ、別のEDを目指す楽しみがあります。プレイ方法によって例え同じEDに辿りついたとしても、その過程で進んできた道筋、経験できる内容も違ってEDに出てくるフレーバーテキストも少し変わるのでまた違った1年間を楽しんでいただけるはずです!

ゲームを通して冒険を始める

ここまで様々な特徴を挙げてきましたが、勿論ロマフェリの中心はアドベンチャーゲームなので、アドベンチャーゲームとしても楽しんでいただけることも大事です。最後にどのように「アドベンチャーゲーム」の感覚をつかもうとしているのかについて話してみたいと思います。

ゲームイベントの設計作業画面
没入感と楽しさを上げるために私たちは様々なイベントを考えています

この記事に書いた通り、アドベンチャーゲームは色んな状況をプレイヤーに見せてからプレイヤーがどう進みたいのかを選択することでプレイヤーをゲームに没入させます。ロマフェリにそのような没入感を持ってもらえるよう、ゲーム内ではランダムで発生するイベントが用意されています。様々なところにランダムで発生するイベントを入れる予定がありますが、休日にのみ発生する上に参加するかしないかは任意ですのでスケジュールの邪魔にはならないような「休日イベントシステム」を中心に設計しています。

ランダムで発生するイベントも他のゲーム内のシステムを繋げる一つの方法なので、プレイヤーはそれで伸ばしてきたパラメーターや選択によって変化してきた特性がゲームにどんな影響を与えたのかを見ることができます。時には良い結果が得られないこともあるかもしれませんが、それもまた時の運……現実世界でも学んできたことを試す機会があったとして、自分の実力を発揮できなかった時はきっと悔しい気持ちを感じると思うのです。ロマフェリは現実とは違った世界で別の生活を楽しめる疑似体験ゲームになりますが、現実と同じく失敗から学んだことは成功した時と同じくらい、またはそれより、価値があるものなのではないかなと思います。良い結果だけでなく、苦いものも含めてロマフェリ内での生活を楽しんでいただければと思っています。

次の開発日誌まで

まだまだゲームは開発途中ですが、この記事で触れたような要素を入れた作品であるということを忘れずに楽しんでいただける作品にする!という目標を忘れずにこれからも開発を続けていこうと思いますので、今後も応援していただければ嬉しいです。どうぞよろしくお願いいたします。